相続の準備の始め方

そろそろ相続の準備をしようとお考えの皆様。

はじめに相続税がどの様に計算されているのか、どの様な人が相続税を支払わなければならないのかをご存知ですか?

今回は相続税の計算方法などをお伝えします。


相続税の納税対象者と基礎控除額

平成27年に相続税法が改正され、納税対象者が増加

平成27年1月1日に相続税法が改正され、今迄相続税を支払う義務のなかった方も納税対象者になり得ることとなりました。

納税対象者かどうかを判別するには、被相続人がお持ちの財産や相続人の数によって決まります。


相続税の計算方法

相続税は4段階に分けて計算します。

1 課税価額の計算

課税価額=相続財産評価額+みなし相続財産+相続開始前3年以内の贈与財産+相続時精算課税制度適用分△債務・葬式費用

相続財産評価額……不動産の評価額、現金、株式など

みなし相続財産……死亡保険金、死亡退職金など

相続時精算課税制度適用分……相続時精算課税制度を適用した場合に発生

2 相続税の課税対象金額を計算

相続税課税対象金額=課税価額(①)△基礎控除額

相続税法には、基礎控除額という相続税を支払わなくても良い範囲があることを知っておく必要があり、誰でも簡単に計算することができます。

基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)【平成30年1月現在の法令】

3 相続税の総額を計算

相続税の総額=相続税の課税対象額(②)×各法定相続人の法定相続分に応じた相続税率

各法定相続人の法定相続分に応じた相続税率は、各相続人ごとの取得金額によって税率が異なります。

1,000万円以下

税率10%

控除額なし

1,000万円超

3,000万円以下

税率15%

控除額50万円

3,000万円超

5,000万円以下

税率20%

控除額200万円

5,000万円超

1億円以下

税率30%

控除額700万円

1億円超

2億円以下

税率40%

控除額1,700万円

2億円超

3億円以下

税率45%

控除額2,700万円

3億円超

6億円以下

税率50%

控除額4,200万円

6億円超

税率55%

控除額7,200万円


4 各相続人の実際の相続税を計算

各人の実際の相続税=相続税の総額(③)×各相続人が実際に取得した財産の割合

相続税は複雑

相続税の計算は複雑です。

相続時精算課税制度などの様々な制度もあり、解しにくいものかもしれません。

また、法律も頻繁に改正されるので、年に1度は確認しておいた方が良いかもしれません。

相続税について相談されたい方は、相続税に精通した税理士がお勧めです。

豊富な知識も持っておりますので悩みを解決してくれます。


おわりに

相続税の課税対象者と相続税の計算方法についてお伝えしました。

相続において一番重要な点ですが、一番複雑で難しい点でもあります。

税理士に相談したり綿密に調べたりして、相続の準備を慎重に進めていって下さい。

0コメント

  • 1000 / 1000